全国で
栽培されるほど
大人気
幅広い世代から
愛される
見た目も可愛い
いちごの魅力
いちごは日本人に最も好まれる果物と言っても過言ではないほど、老若男女どの世代からも愛されています。まるで宝石のように美しい鮮やかな赤色の実、そしてそのままパクリと食べられる手軽さ、どんなスイーツとも相性抜群な食味が、人気の秘密ではないでしょうか。日本の栽培技術は卓越しており、全国で次々と品種開発が進んでいるので、今後の新しい品種にも注目です。
いちごは
果物?野菜?
意外と知らない
いちごの豆知識
いちごはバラ科の多年草の一種で、分類学上は野菜類に入ります。メロンやすいかも野菜類に入るんですよ。そして、食べている赤い部分は実では無く花托(かたく)という、表面のツブツブを守るクッションのような役割を果たす部分で、そのツブツブの一つ一つが果実なんです!
いちごの
美味しい食べ方
甘みの少ないヘタ側から食べると、よりいちごの甘さを感じることができます。
いちごの
美味しい選び方
果皮全体が赤く色づき艶があり、表面のツブツブがキレイに付いているもの。ヘタが鮮やかな緑色で、ピンとハリがありみずみずしいものを選びましょう。
いちごの
上手な保存方法
そのままラップフィルムに包むか、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存します。ヘタを取ったり水洗いをしてしまうと、傷みやすくなるので注意しましょう。日持ちはしないので、できる限り早く食べ切りましょう。
2015年「いちご(15)」の年に誕生した「ゆうべに」は熊本県農業研究センターが、約10年もの歳月をかけて研究した品種です。特に「ゆうべに」の栽培が盛んな玉名地域では、県全体の作付面積の約4割を占めています。今までの主力品種「さがほのか」や「ひのしずく」とは栽培方法が異なったため、一から栽培技術を学ばなければならないご苦労があったそうで、日々研究が続けられています。11月から収穫でき、連続的に実るので収量も多い「ゆうべに」には、形が良い「さがほのか」や味の良い「ひのしずく」、香りの良い「かおり野」が掛け合わされています。形、食味、香りの3つの良いところが詰まった「ゆうべに」は鮮やかな紅色とスマートな形で見た目も美しく、芳醇な香りとほどよい酸味が引き立てる甘みが特徴です。
ほんのりピンク色のいちご「淡雪」は、鹿児島県志布志市発祥の白いちごです。白いちごと言われていますが、「さがほのか」の突然変異から生まれた品種で、真っ白ではなく可愛らしい淡いピンク色です。断面は中央が白く、その周りは外皮と同じ色になっています。未熟ないちごに見えますが、完熟してもほんのりピンク色のままなのが特徴です。酸味が少ないため、やわらかな甘みが口の中に広がります。形はやや縦長のふっくらとしたフォルムで粒の揃いが良く、果形が美しいので赤いいちごと組み合わせれば、紅白で縁起がよくお祝い事の贈り物にもピッタリです。淡いピンク色のいちごなので、チョコレートディップにしたり、チョコレートケーキにトッピングすると、とっても映えて相性抜群です。
奈良県農業研究開発センターが「紅ほっぺ」などを掛け合わせて育成し、2011年に品種登録された、古都奈良で生まれた華やかな味と香りの品種です。奈良市で栽培されている生産者さんにお話を伺うと、着果の数が少ないことに加え、病気にも弱い性質があり、果皮も傷つきやすくとても繊細な品種なので、栽培が非常に難しいそうです。それでも「味が本当に良いから」と、生産者さんは苦労をいとわず栽培に尽力を尽くしています。着果の数が少ないことで一粒に美味しさが凝縮され、甘みと酸味が絶妙な、とっても濃厚な味わいになるそう。奈良県では「奈良県プレミアムセレクト」という、県が設定した基準に基づいて優れた産品を認証する制度があり、厳しい基準をクリアした「奈良県プレミアムセレクト 古都華」にも注目です。
甘みが強く、豊かなか香りとツヤのある果皮が美しい「まりひめ」。和歌山県の民芸品「紀州てまり」のように可愛らしく、皆に愛される品種となることを願って命名された、和歌山県だけで作られているオリジナル品種です。とてもデリケートな品種で、病気や暑さに弱く、病気にならないようにハウスの温度や湿度の管理を徹底し、最適な収穫のタイミングを逃さないように注意しながら、まるでお姫様のように大切に育てられています。その中でも、特に果実の大きさ、味、出荷時期にこだわり、完熟状態で収穫されたいちごは「毬姫様(まりひめさま)」という特別な規格で出荷されます。県内でもごく一部の限られた農家だけが作っていて、その生産量は「まりひめ」全体の0,1%ほど。いちごが一番美味しい時期の期間限定商品です。
栃木県はいちごの収穫量が、50年以上連続で日本一になるほどの、いちごの一大産地です。全国的に多く作られている栃木県生まれの「とちおとめ」は有名です。その「とちおとめ」に変わる次世代の品種「スカイベリー」は、全国唯一のいちご専門の試験研究機関「いちご研究所」が17年の歳月をかけて、10万を超える株の中から選び抜かれたいちごです。きれいな円錐形の形で色は明るい赤色で光沢があります。酸味が少なめで優しい甘みです。いちごの定番品種となっている「とちおとめ」に比べ、果実が大きくなるそうです。ネーミングは全国から応募のあった中で「スカイベリー」と決定しました。「大きさ・美しさ・おいしさ」の全てが大空に届くような素晴らしいいちご、という意味が込められており、栃木県にある「皇海山(すかいさん)」にもちなんでいるそうです。